ソーリーレジンでアイ製作
性能が良さそうで気になっていた「ソーリーレジン」を入手したので、いつもアイに使用している「星の雫」と同時進行で製作して、
ソーリーレジンの方が仕上がりが良い、もしくは仕上がりが同じくらいの質で製作の負担が軽くなるならば、
アイに使用するレジンを乗り換えることも視野に入れて比較してみました。
いつも大量に使うので一番大きい500gを愛用しています。
最初見たときはちょっと笑っちゃうサイズ感でした。ペットボトル飲料みたい。
購入前に惹かれたソーリーレジンの魅力
まず、乗り換えを検討するほど何に惹かれたのか?
サイトに掲載されている特徴をそのまま紹介させていただきます。
①流動性が高く、気泡が入りにくい
②時間が経っても透明感キープ(黄色味ゼロ!)
③硬化時の温度上昇が緩やかなため、作品や型へのダメージ軽減
④べたつきゼロ!
どれを取っても魅力の塊なのですが、下線部に特に魅力を感じました。
あとはどこかで収縮率が低いという噂も耳にしました。
③の要素が収縮率が低いこととイコールなのかな?
収縮率が低いということは、私にとっては地獄の研磨からの解放を意味するんですよね。(前回の記事の後半をご参照ください)
この特徴を読んで、ということはつまり・・・
黄ばませずに今のクオリティを保ちつつ、気泡の混入も減らせて、尚且つ地獄の研磨をしなくて済むようになる・・・?
そんなの魅力しかないですよね・・・
即乗り換えたい気持ちを一旦抑え、まずは今の量産システムに合うか、そして仕上がりはどうか検証しようということで試しに購入してみました。
仕込み→型から取り出した状態での比較
仕込み時の写真はないので、使ってみた感想です。
手順は不都合がない限りはいつもの星の雫と同じように進めています。
◎紹介文の通りの流動性の高さと気泡のハケやすさ
容器を傾けただけでサラサラと出てくる流動性の高さ。
大体のUVレジンは容器を指で圧迫して出すので最初はびっくりしましたが、扱いに慣れれば全く問題はないです。
型に流した後はエンボスヒーターで温めてある程度気泡を除去して、残った微細な気泡は手作業で取り除いていくのですが、
微細な気泡がほとんど残らなかったため、作業の時短になりました。
ここでいう「微細な気泡」というのが小麦粉一粒くらいの、本当に微細なものなので見落としも多く、
目立つほどのものではないので1〜3粒程度であればA品にしているのですが、更に多くなってくるとB品扱いにもなるので出来る限り取り除いておきたいので、これの混入がかなり少ないのはとても助かります。
◎型から取り出すのが非常に容易
特徴に記されていた「型へのダメージ軽減」と関係があると思うのですが、
星の雫を使用したアイを取り外す時と比べると、より簡単にポロっと外れました。
今回使った型は結構使い込まれていてそろそろ壊れそうな状態なので、
それでも簡単に取り外せるのは凄いと思いました。シリコン代が浮きそう!
△星の雫と比較すると硬化に時間がかかる
大前提として比較対象である星の雫の硬化速度が異常に速いので、ソーリーレジンが劣るという訳ではなくて、他製品と同じくらいなのではないかなと思います。
でも現状うちで使用しているのは星の雫なので、比較してしまうと遅いなという印象です。
星の雫より硬化時間を2分多くとりました。
もしかしたら見極めたらもう少し硬化時間を縮められるかもしれませんが、
うちで使用しているUVライトの定刻が2分間で、硬化させている間は別の作業をするのでずっと見ているわけにはいかないので、2分間の延長は固定になってしまいます。
という過程があり、型から取り出した直後のものがこちらです。
ソーリーレジンの方の、層の境目が綺麗なこと…!
これは地獄の研磨からの解放を意味します。
星の雫の方の境目はレジンキャストが侵食しています。いつものこと、いつもの地獄が待っています。
これはソーリーレジンに乗り換え待った無しか?
と思うのですが、うっすら黄色いです。
↑の青いアイと同様に、型から取り出した直後のものです。
赤いアイの方が黄色味が目立つので、それも比較。
ちょっと雲行きが怪しくなってきました。
コーティングにもレジンを使用するので、最後まで仕上げてみました。
(今回の比較に関係ない要素なので底の削りや形の調整は省いているので少し歪みが残っていますが、気にしないでいただけると幸いです…)
ソーリーレジンは持ち前の流動性の高さと気泡のハケやすさのお陰で、コーティングのしやすさは抜群でした。
コーティングの照射もしたら結構仕上がりに差が出たかなと思います。
全体を見続けると感覚が麻痺してくるので、片方ずつ隠して見てみると違いを感じやすいと思います。
結論・・・今後も星の雫でアイ製作をします!
最初に書いたように、ソーリーレジンに乗り換える条件は
「ソーリーレジンの方が仕上がりが良い、もしくは仕上がりが同じくらいの質で製作の負担が軽くなる」
です。
正直、地獄の研磨が一切なくなる(研磨を全くしないのではなく、一番キツイ部分を省略することができる)のは心の底から魅力に思いました。
それと気泡の入りにくさ。
作業時にも感じましたが、コーティングまでしてクリアな状態にして見ても気泡はほとんど入りませんでした。これは本当に凄いことだと思います。
あとシリコン型へのダメージ軽減が素晴らしかった。コスパがかなりよくなると思います。
しかし…
星の雫と比較するとどうしても黄色く仕上がってしまったからには、採用は見送るしかないなという結論です。
黄色味ゼロと言うだけあって、私が昔使用していたレジンを思い出してみると、それよりは確かに黄色味は薄いです。
でも、ソーリーレジンが黄ばむというよりも、星の雫が黄ばまなすぎる。
作業工程の楽さは喉から手が出るほど欲しいですが、仕上がりの質を落としてまで手に入れるべきではないなという結論でした。
販売してから1年以上経った状態の星の雫製のアイよりも黄色い出来たてのアイを売るのはね…
長持ちもしないだろうしね。
研磨は頑張れるよ!電動化したから前より楽になったし!
コーティング方法もちょっと工夫すれば色々楽が出来そうな予感がしているので、そこを突き詰めて負担を軽くしていけるし。
この比較をやってみて、星の雫のポテンシャルの高さを再確認できました。
これからもよろしくな!
でも同じくらい黄ばまなくて収縮率の低いレジンが出たらまた比較するからな!
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