レジンアイの作り方の“提案”

以前、ごく少数の方ではありますが、レジンアイの作り方について質問をいただきましたが、ディーラーの端くれとして作り方を教えるのはちょっとな…

ということが数ヶ月前にありました。

よくある話ですが、製法や材料を探して安定して製作できるようになるまでには沢山の時間と費用、労力が必要なのでサクッと教えたくないぞ〜という気持ちですし、

「聞けば何でも教えてくれる人」になりたくなかったという気持ちです。

あと私は説明が下手くそなので、聞けば何でも教えてくれる検索ツールで調べて、先人達が紹介している方法を試した方が早いので、そういう方向に導いていました。


関係性を築き上げていない方々からの質問だったので(だからこそ聞けたのかも?)余計に教えるわけにはなと思ったのだけど、よく考えてみた結果、

何で「販売用のレジンアイの作り方を教える」のだと思い込んでいたんだろう?




ということで、ご自宅のドールちゃん用に1組のレジンアイを作る方法を、

普段の販売用レジンアイとは違う材料と製法で、かつ出来る限りリーズナブルに作る方法を考えて実践してみたので、「うちの子用に作ってみたかった」という方はぜひ試してみてください。







使用する道具と材料はこちら!

・写真用紙(お好みのものをご使用ください)

・ハサミ

・UVレジン(ソーリーレジンが非常に扱いやすいのでオススメです)

・ダイソーのシリコンソフトモールド ラウンド

・ピンセット

・UVレジン用着色剤(今回は「宝石の雫 ホワイト」を使用しています)


細かい説明は手順に交えて書いていきます。





以下は消耗品部門です。

・マスク

・ゴム手袋(手にフィットするタイプの物が作業しやすくてオススメです)

・ダイソーのミニマドラー

・爪楊枝

・アルミカップ

・スポンジヤスリ(写し忘れましたが後ほど登場します)

・ティッシュ、キッチンペーパー

・ひっつき虫または両面テープ(写し忘れました)





あとはUVライト0.1gから計量できるはかりが必要です。

私物のは使い込まれていて写真写りが良くないので写真には写していません。

その代わりに楽天ROOMで紹介しているのでご覧いただけると助かります。







虹彩のパターンを作成・印刷する

今回はこのパターンを使ってみようと思います。

PictBearという無料のペイントソフトを使用して製作しました。

この後は作ったパターンの画像をコピーしてラベルマイティに移し、サイズを調整して印刷。

確かラベル屋さんという無料ソフトがあったはず。同じような手順で印刷できるんじゃないかなと思います。





虹彩パターンを印刷してカットしました。

大体ですが、この虹彩の実寸は縦13mm、横9mmくらいかな?

白い余白は少なければ少ないほど良いですが、これくらい残しても仕上がりに影響なかったので、無理して内側を攻め込みすぎなくても大丈夫です。






レジン作業に移ります


レジン作業ではマスクと手袋はアレルギー防止のために必要不可欠です。両方とも100均で手に入るので必ずご準備ください。





ダイソーのソフトシリコンモールドの、半球のところだけを使用します。

半球は1つのモールドにつき1つしか無いので、同時進行で作業を進めるために2つ準備することをオススメします。


半球のモールドに0.5gレジンを注ぎます。





硬化の前に、気泡が必ずと言っていい割合で入るので、爪楊枝を使って取り除きます。

突いて割るというよりは、掬い上げる感じです。

今回使用しているソーリーレジンは低粘度で流動性が高く、気泡のハケも良いので爪楊枝での採取のみで済みましたが、取りにくい場合はドライヤー(エンボスヒーターがあると尚良いです)などで温めると除去しやすくなります。



気泡が採取できたら2分間硬化します。

(使用するレジンやUVライトのW数によって硬化時間は異なりますが、今回はソーリーレジンを36WのUVライトで硬化するテイで話を進めていきますね)






虹彩パターンを封入する

まず、先程硬化したレンズに少し(量にして0.1~0.2g程度)のレジンを入れ、表面が平らになるよう均等に行き渡らせます。

これをやっておくとこの後虹彩パターンを入れる際の気泡の混入が少なくなる気がしました。





アルミカップにレジンを出し、カットした虹彩パターンの表面に浸します。






モールドに虹彩パターンの表側を下にして置き、優しく沈めます。

沈めなくても問題ないとは思いますが、沈めた方が流動せずある程度位置の固定が出来ます。

位置を中央に調整したら硬化します。





(汚くてすみません…)

2分間硬化。





裏返して更に2分間硬化。

表側だけ硬化させても虹彩パターンの下のレジンが未硬化の状態のことが多く、硬化不良を起こしたり気泡発生の原因になります。






白目部分の作成

アルミホイルにレジンを出し、着色剤で色を付けます。

余裕を持って2gずつ作るといいかなと思います。

着色剤を入れすぎると硬化不良を起こすので、適量を お守りください。

ミニマドラーで撹拌し、モールドに注ぎます。


ちなみに、ちゃんとしたレジン用の調色容器や撹拌棒を使った方が圧倒的にやりやすいのですが、今回は出来る限りリーズナブルにをテーマにしているのでこれらを使用しています。


撹拌した後は大量の気泡が発生するので、爪楊枝で採取したり温めたりしてください。

でもこれはレンズより躍起になって取り除かなくても大丈夫かな…?


納得のいくまで気泡が取り除けたら5分間硬化します。

色付きだと透明の時より光が通らないので時間がかかります。





今はそんなにしないのですが、作り始めた頃や新しい手順を試すとき、つい下から何度も覗き込んでしまいます。

ここまでいくと完成形がぼんやり見えてテンションも上がってくるのですが、油断をするとこぼすので注意してください。私は今回こぼしました。






型から取り出して研磨をする

取り出した状態がこちら。

表面にまだベタつきがあったら2分程度硬化してください。


ああ〜大きい気泡が入っちゃった!

入っちゃったというか、多分用紙から出て来た。


この状態でもとても綺麗に見えますが細かい傷も入っているので、表面を整えるためにも、その後のコーティングの食い付きをよくするためにも研磨をします。





今回はいつも使っている3Mのスポンジヤスリのウルトラファインを使用しました。

表面が磨りガラスのように曇るけど大丈夫です!

表面を磨いたら中性洗剤で洗浄して水気をしっかり取り、仕上げになります。






コーティングをして完成!

ミニマドラーの先端に両面テープやひっつき虫でアイを固定します。





アルミホイルを受け皿にして、アイにレジンをかけていきます。

下に垂れた分はボトルに戻せばいいので、たっぷりかけていきます。

側面に、垂れはしないけど余分なレジンが残るので、爪楊枝でなぞるように削ぎ取っていきます。




全体に満遍なくレジンが行き渡ったら、仕上げなのでしっかり5〜6分硬化させ、

硬化中に垂れたりマドラーに付着して巻き込んで硬化してしまった部分をカットしたら完成です!





レジンコーティングは表面がトゥルトゥルで美しい…

UVカットの艶出しスプレーでコーティングをする方法もありますが、リーズナブルにがテーマでもあるので、なるべく材料は買い足さず使えるものは随所使い回しています。

スプレーだけじゃなくスプレーブースも必要になってくるので。


もっと完成度を上げるためには底を紙ヤスリで削って平らにしてもいいかもしれません。

とりあえず問題なく使えるところまで仕上げることができました!






最後に

うちの子につけてみました。

いつものパール紙じゃないから光の反射がないけど、写真用紙は発色がめちゃくちゃいいです。




今回のアイ作りの提案、如何でしたでしょうか!

もしこれ見て作ってみたよ〜って方がいたら、ぜひ完成形を見せて欲しいな!



ちなみに今回使用した物品の費用ですが、

紹介した物を一から買い揃えた場合の合計金額は約8000円、製作の所要時間は約1時間でした。

ハサミや爪楊枝などは持ち合わせがあると思いますが、UVライトやはかり、レジン液の代金がかさみます。

レジンは1組分に使うを原価に換算するとさほどでもないですが、失敗や作り直しをしていくと量も使いますし、時間ももっとたくさん費やすことになります。

もっと使いやすくて自分に合うレジンを使いたいと思って色々試していくと莫大な金額になってきます。

あとは今回機材として紹介していませんが、パソコンとプリンター、インクは必要不可欠です。


いや、高いな?





ということで私が最終的に言いたいのは、人が培った技術を簡単に手に入れようとするのはズルイぞ!っていう思いもほんのちょっと含まれているのですが、


虹彩デザインの画像データを私に送ってくれれば作って送る「レジンアイフルオーダーサービス」を偶数月の5〜10日に受け付けているよ!っていう話です。





オーダーでは販売用レジンアイの製法・材料と同等のクオリティで、1組2000円(A品相当)、まとめ注文で6〜10組まで1組あたり1500円(A品相当)、ディーラー様向けに11〜40組まで1組800円(A/B品相当混在)で承っています。


興味がある方がいらっしゃいましたらご利用のほどよろしくお願いいたします!

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